日本文化を世界へ発信!?田町に突如現れた人力車、 田中屋が目指すもの

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7月に開催された田町センタービル ピアタの夏祭り。そこに突如人力車が登場し、通行人や来場者から大きな注目を集めていました。どんな方がやっているのか、今後も田町で乗れる機会はあるのか、など気になったので、お話を伺ってきました!

人力車 田中屋の田中さん

田中さんの人力車 俥夫(しゃふ)デビューは、三重県の伊勢神宮。日本各地を旅していた田中さんは、酒蔵をはじめ、日本の古き良き文化やモノにたくさん出会っていく中で、人手不足や認知度の低さで良いものがどんどん無くなっていっている、という現実を知りました。そこで強く思ったのは「日本の良いものをもっと世界に発信していきたい!」ということ。

そんな折、伊勢神宮で俥夫をしている友人と話をする機会があり、「発信する手段として『人力車』というのは面白そうだ!」と、まず伊勢神宮で人力車を引きはじめたそう。

俥夫によって、所属する組織の人力車を借りている人もいれば、自分で購入している人もいるとのことですが、田中さんはなんと後者、「マイカー」です!!

1人乗りや用や3人乗り用もあるそうですが、田中屋の人力車は2人乗りで重量は約90キロ。それを引くのはかなり大変そうですが、実際は、車輪が大きくて梶棒(かじぼう、車体から伸びている2本の棒)の長さがあることで、人が二人乗っていても実重量よりも軽く引けるんだそう。たしかに、観光地によっては女性が人力車を引いている姿も見かけるので、ちょっと納得です。

ちなみに田中屋の人力車に書かれた「天ノ剣(あまのつるぎ)」という文字。「日本のものを世界に強く発信していく」という意味を込めて、田中さんが日本の神話に登場する剣からのインスピレーションで入れたそう。かっこいいですね!

インバウンドで最近では田町でも外国からの旅行客をたくさん見かけますし、近隣ホテルや観光関係者からもインバウンド向けにという依頼があるそうなので、まさに田中さんの思いがこもったぴったりな言葉ですね。

人力車は一見さんでもすぐに俥夫と打ち解けて気軽に楽しめるのが魅力。また、まちと観光客との仲介役となり、観光客が地域に溶け込みやすい雰囲気を作ることができるんだそう。そして、それこそが人力車が地域に求められる意味だと田中さんは言います。

今後は東京タワーや増上寺、そして田町駅を起点としたプランも登場予定。現在は予約制で、田町の田中さんおすすめスポットを巡っているそうです。

実際に今回、10分ほど人力車に乗せていただいたのですが、想像以上の安定感と乗り心地の良さにビックリ!目線が高くなるので、見慣れている風景もまったく違って見えました。田町住民なのに、すっかり観光客気分に。また、乗っている位置が地面から離れているので、猛暑の中でも涼しく感じ、思いのほか快適、という新たな発見も。

なお、田中屋では街めぐりプランのほか、結婚式プランも展開しています。前撮りでの撮影や、披露宴前に新郎新婦を乗せて会場近辺を一周したり、新郎新婦が人力車に乗って披露宴に入場したり。ゲストへのサプライズで新婦が人力車に乗り、新郎が引いて入場!ということもできるそうです。これは楽しそうですね!

先日は、以前田町新聞も取材させていただいた三田 弘法寺の仏前式で田中さんが新郎新婦を乗せた人力車を引いていました。紋服の新郎&白無垢の新婦を乗せた人力車、とても素敵です!結婚式×人力車はオリジナリティに溢れ、新郎新婦もゲストも印象深い思い出になること間違いなしですね!

「気軽に楽しみに来てください、ぜひ一度乗ってみてください!」と田中さん。例えば、遠方から来た家族や友人と田町を巡ってみてはいかがでしょうか?価格は30分10,000円、1時間18,000円(1名の場合、30分7,000円、1時間13,000円)で完全予約制。普段見慣れている景色から、新たな発見があるかもしれませんよ!

人力車 田中屋

Instagram:@hironori.rickshaw

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