女将さんが切り盛りするアットホームなお寿司屋さん「おさかな料理 すしかね」

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今回は、慶応仲通り商店街にある「おさかな料理 すしかね」にお邪魔しました。

20年以上にわたり、地元の常連客から観光客まで幅広い支持を集めるこの寿司店は、女性寿司職人の手によって切り盛りされています。いつも「女将さん」と呼ばせていただいている店主の小野さんにお話をうかがいました。

もともと都内でお祖父様が「寿司兼(かね)」を営んでいて、結婚・独立を機に縁あってご夫婦でここ田町にオープンしたのが約20年前。店名を引き継ぎ、「すしかね」となりました。店内は7.5坪という小さなスペースだからこそ「お客様の希望に応えられることが魅力」だという女将さん。特にアットホームな雰囲気が訪れる人々に親しまれる理由のひとつです。実際、オープン当初から長く通う常連さんも多いんだそう。

料理が好きだった女将さんは、大学在学中に夜間の調理師学校に通い、お祖父様の寿司屋でアルバイトをスタート。仕込みを覚えながら徐々に調理技術を習得しました。ご主人と二人ですしかねをオープンした際も、最初は裏方やホール担当でしたが、経験を積み重ねて板場に立つように。大学と調理師学校のダブルスクール、そしてアルバイトで鍛えられた技術が、今の女将さんの礎となっています。出産後も現場に残りたいという女将さんの思いに、「板場は任せるから」とご主人は息子さんとの時間を多く取れる別の職につき、現在は女将さんとアルバイトの女性スタッフの2人でお店を切り盛りしています。

すしかねの特長は、何と言っても新鮮な魚と季節の食材。豊洲のほか、三崎や大分の漁師からも直接仕入れています。三崎に至っては、漁師さんから電話でその日に取れた魚の知らせが入り、欲しい魚を選ぶと、3時間後には届いているそう。このスピードが新鮮さの秘訣ですね!

特に「鰹が美味しい!」と評判で、季節ごとの旬のネタを活かした握りが楽しめます。また、ウニも国産にこだわり、人気のタコも女将さん自身で仕込みを行い、最高の状態で提供しています。「新鮮なものを丁寧に仕込みしてあげればもっと美味しくなる」という女将さん。食材への愛情が伝わってきます。

酢飯は、お祖父様のレシピを継承していて、赤酢を使用した独特の酢の合わせ方が特徴。お祖父様は江戸前寿司と、押し寿司のような大阪寿司もやっていたそうで、大阪寿司と江戸前寿司の良いとこ取りです。女性職人ということで様々なご苦労もあったそうですが、それさえも強みに変えてしまうのが女将さんのすごいところ。一人でも入りやすい、と女性のお客さんも多く訪れるようになっています。

また、最近では、インバウンドの効果もあり、外国人観光客も多く訪れています。口コミサイトの英語版に高評価が寄せられ、近隣のホテルからも多くの外国人客が来店。海外の方にも納得いただける味に間違いなしです!

なお、お店のカウンターは御神木の杉を使った一枚板。縁起の良い特別なカウンターで、美味しい寿司を楽しめるなんて贅沢ですね。一品料理も、どれも美味しく箸もお酒も進みます。女将さん自身が「自分で寿司屋に行っても魚だけじゃ飽きちゃうな」と思うそうで、最初のつまみや途中の口直しにと、一品料理のメニューも充実させているそう。季節の野菜も、生・焼き・揚げ、など、様々な調理法で味わえます。焼物は宮崎県の備長炭を使い、ベストな状態に焼いて提供。魚も野菜も最高です!

醤油は、無添加の丸大豆醤油を使用。旨味とまろやかさがあり、外国人客にも人気です。ランチは、鉄火丼と海鮮丼の2種。いずれも1,000円以内でリーズナブル。「安くて美味しい」と人気で、行列ができるほど。「これからももっと腕を上げたい」という努力家の女将さん。心温まるおもてなしと、新鮮な季節の食材が魅力のすしかねで、ハートフルなひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか?

おさかな料理 すしかね

住所:港区芝5-24-4

ランチ 11:30〜14:00(売切れ次第終了)
ディナー 17:30〜22:30(L.O. 22:00)
土日祝 休み

TEL:03-5443-8708(予約不可)

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