琵琶ひとひら会 -本物の琵琶に出会える場をあなたに –

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みなさん、「琵琶(びわ)」の音を生で聴いたことがありますか?

最近は某・大人気アニメや大河ドラマの影響もあり、琵琶という名前を耳にする機会は増えたかもしれませんが、実際に生で音を聴いたことがある方はそれほど多くはないのでは・・・

そんな琵琶が主役のイベント「びわづくし~琵琶寄席〜」が、5月に芝浦の「港区立伝統文化交流館」でおこなわれました。

さらに、7月にもイベントが開催される予定とのことで、今回は主催の「琵琶ひとひら会」代表、川嶋さんに琵琶の魅力、琵琶ひとひら会の活動についてお話を伺いました。

琵琶の起源は、古代ペルシア。前身となる楽器がシルクロードを通じて日本に伝来し、日本で独自に発展していったそう。また、ひとくちに琵琶といっても種類や流派が複数あり、歴史・成り立ちも大きく異なります。すべての琵琶に共通する最大の魅力は、「かたりもの」という芸能であるということ。「平家琵琶」は琵琶法師が「平家物語」を語る時に用いられたように、琵琶は音楽だけを奏でるのではなく、物語を語るために奏でられるのが特徴です。

川嶋さんは役者としてご活躍される中で、日本の音に魅力を感じるように。縁あって現在の師匠である薩摩琵琶・鶴田流 岩佐鶴丈さんのご自宅で初めて琵琶を見たとき、その存在感・美しさに魅了され、ゼロから琵琶の世界に入りました。現在では演奏会や講座の講師、「まなびわ(琵琶の一日体験教室)」の開催と、幅広く活躍されています。

また、琵琶の魅力をより多くの人に広めるため、そして琵琶の可能性を広げるため、新しい取り組みにも積極的。なんと、琵琶×ラップのパフォーマンス「BIWA with RAP」などにもチャレンジされています。私もyoutubeで視聴しましたが、独特な世界観で楽しかったです!

川嶋さんが活動を通じて頻繁に耳にするのが、「琵琶の生の音はどこで聴けるの?」や「今まで琵琶の音を聴いたことがない」という声。またコロナ禍で、演奏発表の機会が減り、稽古する方の人数も減るという状況になり、「このままでは琵琶の文化が廃れるかも」「琵琶のためになにかできないか」と考えるようになりました。港区にある日本で唯一の琵琶専門店「石田琵琶店」さんを応援したい、という思いも強いそう。

そんなとき、伝統文化交流館の関係者とお話する機会があり、「琵琶に出会える寄席のような場をつくりたい」と「びわづくし~琵琶寄席~」のアイデアが生まれました。

筑前琵琶の鶴山旭祥さんと。

「びわづくし~」では、異なる種類の琵琶(「薩摩琵琶」や「筑前琵琶」など)の音色を聴けたり、琵琶以外の芸能(第一回目は「江戸太神楽」、第二回目は「講談」)にも触れられたり、楽しんでもらうための工夫がたくさん。「琵琶に詳しくないし、聴いても分かるかな・・」と不安に思われる方も大丈夫。たとえ分からなくても、聴いて観て楽しんでもらうことが一番、と川嶋さん。今後の「びわづくし~」も、どのような楽しみが待っているかワクワクします。

川嶋さんの目標は「色々な場所・場面で、『琵琶がいたね』と認識してもらえる存在になること」。ひとひら会という名前にも、「琵琶の音は特別なものではなく、普通にそこに漂っているような存在になる」という思いが込められています。「琵琶は音楽、歴史、国語の教材にもなる最高の楽器。いつか伝統交流文化館にもほど近い芝浜小学校で、琵琶を使った授業をしてみたいですね」と語る川嶋さん。今後のご活躍がますます楽しみです!

「第二回びわづくし~琵琶寄席~」は7月16日(土)開催予定。ぜひ気軽に琵琶の生の音を体感しに行ってみてはいかがでしょうか(港区民には嬉しい、港区民割引もあります!

川嶋信子・公式ホームページ:https://www.nobukobiwa.com/

Biwa with RAP: https://youtu.be/LBgluk4X7N4

第二回びわづくし~琵琶寄席~:https://visit-minato-city.tokyo/ja-jp/events/2764

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