三寒四温の日が続き、いよいよ桜の季節になりました。桜は万葉の時代から、数多くの歌に詠まれてきました。春の到来を告げる花、その儚さ、散り際まで美しいことから、よく人生と重ね合わせられます。
桜と言えばソメイヨシノが有名ですが、珍しい桜がここ芝浦に“一本だけ”生えているのをご存知ですか?花の色が黄緑色で「御衣黄桜(ギョイコウザクラ)」といいます。
サトザクラの品種の一種で、高貴な感じの名前、御衣は貴族の着物の意味、平安時代の「萌黄(モエギ)色」に近いことが由来のようです。
場所は、ボウリング場「東京ポートボール」の運河を挟んだ反対側。竹芝橋と芝浦2丁目町会会館の間、ソメイヨシノの隣にあります。
春まではひっそりと、でも春になると力強く、ソメイヨシノが散る頃に薄黄緑色の花が咲いてきます。少しずつ黄色に変化して、花びらの中心部が赤く染まったらその後、花びらも徐々に桜色となり、散っていきます。花弁に葉緑体を持っていて、この色になるそうです。
今回の写真はこの御衣黄桜とカメラをこよなく愛する芝浦2丁目町会の泥谷(ヒジヤ)さんがすべて提供してくださいました。町会の皆さんが業者さんと一緒に長年見守ってくださっているおかげで、今年も美しい黄緑色の桜を楽しめます。
ムスブ田町 × 田町新聞 コラボ企画「地域の方とともに田町の魅力を発信中!」
取材・執筆
チャコ(地域ライター・女性)
タウンウォッチングと美味しいお店を発見、魅力的なイベント情報をネットや口コミ、地域情報誌で探して、友人を誘い参加するのが趣味です。毎日、仕事やボランティアで楽しんでいます。