皆さん音楽は好きですかーーーーっ!
年中ヘッドフォンを付けていたい田町新聞の中の人は音楽大好きですーーーっ!!!(セルフでコール&レスポンス)
どうも、ここのところライブに数えるほどしか行けておらず、音楽好きを名乗りにくくなっているノグゾーンです。
ピロリローン! とある日、田町新聞のFacebookにメッセージが届きました。
「今度の祝日に、芝浦で子ども向けの音楽イベント『SHIBAURAこどもムジカ』を開催するのですが、田町新聞さんも来てみませんか?」
と、主催者の方からです。
芝浦で音楽イベントですと…ッ!? 子どもたちと一緒に手作り楽器のワークショップも行われるらしく??
はい、行きますとも!
芝浦3丁目にあるSHIBAURA HOUSE
会場は、田町新聞も幾度となくお世話になっているSHIBAURA HOUSEさん。
本日のイベント『SHIBAURAこどもムジカ』のフライヤーを発見! 開場前ですが、既にお客さんが集まってきています
会場に入ると、この日出演する“トイポップ”楽団「ヒネモス」のバンドセットが組まれていました
おお、その中にトイポップの名にふさわしく、完全におもちゃです
プロ仕様の楽器とともに、おもちゃの楽器が整然と並んでいますね(お人形さんたちの背筋も心なしか伸びているような)。しかし楽器数が多い……
多種多様な楽器がいっぱいで賑やか~~! だけど、こんなにたくさん本当に使うんでしょうか……?
当のヒネモスのメンバーさんたちは準備で大忙し
物販では、ヒネモスの音源とともに、オリジナルトイ楽器も販売するとのこと。何これカラフルでカワイイ~~~!!
そうこうしているうちに、開場です。親子連れが次々と入ってきます
受付で、子どもたちは用意された楽器の中から、1つ好きなものを選んで手に取っていました。今日はそれを使って一緒に演奏するのかな?
どんどん子連れのお客さんが入ってきます。田町エリアってビジネス街に見られがちなんですが、子育て世代も多いですよね
おや? 会場の一角で早速ワークショップが行われているようです。
ライブ前だというのに、ヒネモスのメンバーさんとお客さんが一緒に何やら作業中
テーブルの上には、今年の夏に何かと話題になったタピオカを吸えるくらい太めのストローが
どうやらストローで、カズー(笛)を作るワークショップのようです
ストローをマスキングテープとビニールで細工すると、カズーが出来上がるとのことですが……
パパやママに手伝ってもらって、子どもたちもカズー作りに挑戦。ヒネモスの二村さん (トランペット担当/写真左)が真剣指導中です。ストローの先にハサミを入れて……。うまくできるかな~?
音が出るかな? スゥ……、ピーーーーッ! 鳴ったね! やった~! 自分で手作りした楽器ならなおさら嬉しいよね
あれこれしているうちに、会場内もどんどん賑やかに
お揃いでオレンジ色のトラ柄スウェットを着た、元気いっぱいな3兄弟。インパクト大だね!
パパと作ったストローカズーを吹いて遊んでいる女の子。いい音する?
この日は祝日とあって、みんな思い思いにリラックス。和気あいあいとして楽しそう
「SHIBAURAこどもムジカ」開演です!
子どもたちの熱気で会場内が盛り上がってきたところで、主催者の神崎さんがご挨拶。“親子で楽しめる音楽イベント”がコンセプトの『SHIBAURAこどもムジカ』。簡単な注意事項のあと、「お子さんだけでなく、親も一緒になって音楽を楽しみましょう!」と声をかけていました。
「それでは、みんなで…、ヒネモス~~~!!」
子どもたちの呼び声とともに演奏が始まり、満を持してヒネモスのメンバーが会場の2階より行進しながら入場!
軽快に奏でられる音楽にオープニングから楽しくなってしまいます
鼓笛隊のようなマーチングスタイルを得意としたサーカス的トイポップ楽団「ヒネモス」。親しみやすいメロディーで老若男女から支持を得ていますが、時には鋭さも持ち合わせた音楽偏差値高めの実力派バンドなのです
ヒネモス 「ピクニックリュックサック」 ピクニックリュックサック大合奏大会1/2
「ヒネモスは御覧のように大所帯バンドです。実は今日は11人のメンバーのうち、何人かは来れなかったんですけど(笑)」と、リーダーのタカハシ ペチカさん。仕事のスケジュールの関係やお子さんのいるメンバーもいて、全員揃うのもなかなか大変なんだとか。
ザ・オトナの事情ですね、分かります。
ちなみに、この日チューバを演奏していたメンバーの関谷さんは現在妊娠中(!)とのことでした。おめでたい~~!
鍵盤ハーモニカに風船で空気を送り込み演奏するバルーニカ(baloonica)を演奏中。懐かしい音とともに、見た目も可愛らしいな~!
たくさんのトイ楽器を次々手に取り、演奏していく中畑さん(ギター、マンドリン、玩具など担当/写真手前)とタカハシさん(ウクレレ、カリンバ、玩具など担当/写真中央)。千手観音バンド!?
牧歌的で柔らかなメロディーだけど、力強くビートが刻まれ、そこにトイ楽器を駆使した多彩な音が乗っていきます。子どもたちも楽しそうですが、大人もウキウキしてきちゃう曲たちです! ノグゾーンは既にビールが飲みたいです。
皆さん、お子さんと一緒に自由なスタイルで生のバンドサウンドを楽しんでいました
中には、会場のお客さんたちと一緒に演奏する曲も。「次の曲が上手くいくかどうかは、皆さんの担当パートが上手くいくかどうかにかかっています!」と、タカハシさんが子どもたちに、はっぱをかけます(笑)
子どもたちにコーラスをお手伝いしてもらったり、ワークショップで作ったストローカズーを曲に合わせて吹いて演奏に参加してもらったりしながら、みんなで一緒にライブを作り上げていきます
突然、変装風の笛も登場。フロントのお二人やたら似合っています
ピアノ担当のカークさんも鍵盤ハーモニカに持ち替えてグイグイ出てきます
演奏中でも、おもちゃの楽器が気になっちゃうよね
ライブもいよいよ大詰め。
「みんなで輪になってマイムマイムしましょう!」
ということで、みんな立ち上がってマイムマイム! 保育士の資格を持つ(!)関谷さんを中心に、輪になっていきます
ママとしっかり手を繋いで
マイムマイムがスタート! 音楽に乗せて身体を動かすことで、子どもも大人も自然と笑顔に
観客総立ちのまま、最後の曲「帽子屋のマッドさん」へ。元気なメロディーに乗せて、メンバーも会場を練り歩きながら、みんなで踊ります!
子どもたちは曲に合わせて自由に踊っています! 楽しそう~!!
ヒネモスのメンバーもテンションMAX! 会場のあっちこっちで演奏!
終演後、会場からアンコールが起こり、再び登場したヒネモスは「また逢おう」を演奏して、楽しかった『SHIBAURAこどもムジカ』は幕を閉じました。
まだ小さなお子さんと一緒に、生バンドの演奏を聴きに行くって意外と難しいんですよね。人の密集したライブハウスに長時間いること自体がそもそも厳しかったり、音量の問題だったり、良さげなライブが行われるのはだいたい夜で、子どもはもう寝る時間だったりして。
『SHIBAURAこどもムジカ』のように、開放的な空間でたっぷり1時間、生の音を親も子どもと一緒に楽しめる機会というのは、とても貴重だと思いました。
楽しかった! ピースサイン出ました。ママもニッコリしちゃうよね
これは主催者の方にお話を伺うしかないですね!!
『SHIBAURAこどもムジカ』の主催者さ~~ん!!!
『SHIBAURAこどもムジカ』主催者の神崎ルミエさん
ノグゾーン
「迫力ある演奏を子どもたちと一緒に楽しめました! 『SHIBAURAこどもムジカ』はどういう経緯で始められたんですか?」
神崎
「田町に引っ越してきたのが約4年前なんですけれども、私は仕事の他に“ヤパニ!”っていうバンドでトロンボーンを演奏して活動しているんです。田町って昔はディスコやライブハウスがあったのに、今はほぼ活動する場所がなくて」
現役バンドガーーーール!!!
ヤパニ!のリーダー兼トロンボーンプレイヤーの神崎さん
神崎
「そもそも田町で音楽イベント自体があまりないなって。自分がちょうどその頃、子どもを産んだんです。それをきっかけに、子ども向けでなおかつ大人も楽しめる音楽イベントを田町でやりたいなと。ないなら自分でやろうかなというのがきっかけですね」
ないなら自分で音楽イベントを立ち上げればいいじゃない? カッコいい。
神崎
「そう思った頃に、散歩していて『この建物、何だろう』とSHIBAURA HOUSEさんをずっと不思議に思っていたんですけど、『実は貸してるんですよ』ってお伺いして、じゃあここの空間で子ども向けの音楽イベントをやろうと思いつきました」
ノグゾーン
「今回は3回目ですが、毎回テーマを変えたり?」
神崎
「そうですね、毎回いろんなことをやってみてます。最初の回は手探りだったんですけれども、絵本屋さんに読み聞かせをお願いしたり。第2回目はバンドが演奏する場所を会場の真ん中にしたり、フォトグラファーをお呼びしてファミリーフォトを撮ったりして。今回はワークショップを一緒にやりました」
ノグゾーン
「それは毎回の企画が楽しみになりますね! どういうコンセプトで、参加するミュージシャンを選ばれているんですか?」
神崎
「私がずっとバンドをやっているので、お友達とか知り合いの方とか繋がりがあるんです。やっぱりミュージシャンも同世代ぐらいの方が多いので、そうするとミュージシャン自身にも子供が生まれていたりして、こういうイベントは相談させてもらいやすくて(笑)」
ノグゾーン
「本日出演されたヒネモスさんにもメンバーにご妊娠されている方がいたりして、同じような状況でしたよね(笑)」
神崎
「そうですね。ちょうどいろんなタイミングが合ってきたかなぁという感じです。私のバンドは都内のライブハウスを中心に活動していて、ジャズとかファンクをやっています」
めっちゃカッコいいママ。
ヤパニ!(Yapani!) 「FIRE EATER」
神崎
「ただ、自分のバンドはあんまり子ども向けじゃなくて(笑)。私が金管楽器をやっていることもあって、生音で演奏しているバンドが本当に大好きなんです。だけど、子ども向けのイベントだと、あまりにも音楽が子ども向けすぎのもので親は楽しくないので。大人も楽しめて乗れるみたいな、みんな参加したくなる音楽イベントにしています」
ノグゾーン
「ヒネモスさんもマーチングスタイルを取りながら、民謡や童謡などをベースに音楽的土壌の豊かなバンドですもんね。多彩な音色が楽しいですし」
まるでどこかの国のおとぎ話のような楽曲たちを奏でるヒネモス
神崎
「そうですよね。そういうのって多分子どもにも伝わりますし。完全に子ども向けだと大人が退屈しちゃうんで。やっぱり普段育児している中で、どうしても子どもに合わせた音楽を聴かざるを得ない。もともと色んな音楽が好きな方は本当にたくさんいるのに、家で思う存分好きな音楽を聴けないじゃないですか」
ですよね。小さな子どもがいると、家で大音量のロックやメタル、ヒップホップなんてなかなか聴けないんですよ。
ノグゾーンの友達でゴリゴリのバンドマンだった同級生は、子どもが生まれて「家では基本的に子どもの好きな曲や動画を流していて、自分の好きな音楽が聴けなくなったのでまるで音楽を聴かなくなった」と解脱した僧のような表情で言い、驚いた友人たちに「いやホントにまったく」と真顔で追い打ちの念押しまでして衝撃を与えました。
「子どもが生まれてから、家のテレビでも子ども向けの番組を流しておかないと子どもが怒るんです(笑)。子どもも大人も両方が楽しめるライブイベントにしたい」と神崎さん。自身の子育て経験から来る企画は説得力があります
神崎
「なおかつ生音ってそんなに聴く機会がなくて。例えば、子どもがいるのに、夜にライブハウスへ行くってめちゃめちゃハードル高いじゃないですか。そこを、ちょうど子どもも大人も楽しく、かつ完全に子ども向けにはしていないものでやっていきたいんです」
子どもも大人も音楽の面白さと出会える『SHIBAURAこどもムジカ』
ノグゾーン
「大人が心から楽しんでいると、子どもも分かると思います。今日は面白かったです! 次も期待しています!」
神崎
「ぜひまた来てください!」
というわけで、『SHIBAURAこどもムジカ』は、一人のバンドガールママが立ち上げ、音楽へ熱い想いを込めた素敵なイベントでした。生の良い音を聴くって、子どもにとっても大人にとっても特別な経験ですよね。
終演後、ヒネモスのバンドセットはあっという間に子どもたちの遊び場に。こんな面白い楽器たちは触ってみたいに決まってるよね~!
未来のギタリスト誕生の瞬間!?
今度はどんな音楽を子どもたちと楽しめるか、今からワクワクしますね! 次回は来春3月頃予定とのことです。また聴きにこようっと!
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SHIBAURAこどもムジカ
https://www.kodomo-musica.com/
問い合わせ:info@kodomo-musica.com
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神崎ルミエ
デジタルコンテンツプロデューサー、『SHIBAURAこどもムジカ』主催者。インストバンド「ヤパニ!」リーダー兼トロンボーンプレイヤーであり、2児のお子さんを持つ母親でもある。
Twitter:https://twitter.com/lumie007
ヤパニ!(YAPANI!)
https://www.yapani.com/
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ヒネモス(hinemos)
2004年結成。メンバー11人を擁し、どこかにありそうで、どこにもない国の音楽を奏でるトイポップ楽団。親しみやすいメロディーを軸にチューバ、トロンボーン、トランペット、アコーディオン、フィドル、トイピアノ、のこぎり、多種多様な玩具やガラクタなど(たまに手品)が一丸となった音楽は、老若男女を問わず聴衆を魅了。「世界の車窓から」やドラマ、EテレなどのTV番組にも楽曲を提供。
http://www.e-hinemos.com/
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SHIBAURA HOUSE
東京都港区芝浦3-15-4
TEL: 03-5419-6446
http://www.shibaurahouse.jp/
営業時間:9:00~18:00(フリースペース)
営業日:平日
定休日:土日・祝祭日
※イベントやレンタルでの利用の場合は、9:00~22:30(土日・祝祭日含む)で開館
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