田町駅東口(芝浦口)からほど近い運河沿いのマンションの一室にある「月の浦書道教室」。主宰の神野奈津子さんにお話をうかがいました。
お祖父様が書家で、子どもの頃から書道を習っていた神野さん。門下生の皆さんがお稽古をとても楽しんでいて、その様子を普段から目にしていた神野さんは「年をとったら祖父のようになりたい」と思っていたそう。高校生のときに師範免状を取得して東京学芸大学書道科へ進学するも、卒業後はデジタル領域の経験を積むべく広告代理店へ就職。しかし、お祖父様が他界されたとき、お弟子さん方から「これからもお稽古に通いたいので教室を続けてほしい」という希望があり、神野さんがお祖父様の書道教室を引き継いで西東京で指導者としての道へ進むことになりました。
縁あってここ田町で教室を開いたのは2021年夏。コロナ禍でのオープンということもあり、まずはWebページを作っただけでお教室をスタートしたそうです。しかし、徐々に口コミや検索で生徒さんが増え、2022年11月に今の場所に移転されました。
教室は子ども向けと大人向けがあり、子ども向けは墨汁を使ってのお稽古。大人向けはしっかりと墨をすることからはじめます。水滴(水差し)や墨の組み合わせを楽しみながらその日の道具を選び、集中して墨をする。その集中力のまま文字を書く。お稽古の後は頭がスッキリする、という声も多いそうです。
教室は壁全面に和紙が貼られていて「さすが書道教室!」という雰囲気。神野さんご自身で貼ったそうで、墨で壁が汚れるのを防ぐため、とのこと。子どもたちものびのびと書道を楽しめます。
「仕事で字を書く機会が増えるから」「書道を趣味にしたい」など、さまざまな動機・きっかけで幅広い世代が通っている書道教室。いろんな生徒が集うこの場所で、子どもから大人まで楽しめる空間づくりを心がけている神野さん。書道のみならず、同じ日本文化である茶道も嗜まれていて、書道のお稽古のあとにみんなでお茶を楽しめる空間にもしたいと、着々と準備を進めていらっしゃいます。日本文化の書道と茶道を一度に楽しめる空間って素敵ですね!
また、「酔書会(すいしょかい)」なるユニークな企画も予定しているとのこと。読んで字のごとく、お酒を飲みながら思いのままに筆をとり書を楽しむ。お酒好きにはたまらない書道の会ですね(ぜひ参加したい!と思う私はお酒好きです)
お手本に習ってきれいな字を書けるようになる書道から、アートとしての書道まで、希望や目的に合わせて指導してもらえるのも魅力。硬筆も毛筆も可能とのこと。ご自身のため、お子様のため、興味を持ったらまずは約60分の無料体験がオススメ。Webページからぜひお問い合わせしてみてくださいね。