NAPD 〜 ナポリ大好きオーナーの揚げピザは、現地の味をそのまま再現 〜

シェア・送る

今回は、日本では珍しいピッツァフリッタ(揚げピザ)のお店「NAPD(ナップディ)」にお邪魔しました。

場所は慶應義塾正門の横断歩道を渡ってすぐ。バス停「慶応義塾大前」の目の前。

オーナーのディコプリオこと熊倉さんにお話をうかがいました。

ナポリの街の誕生日が12月21日ということで昨年(2023年)の同日にオープンしたこちらのお店。イタリア大使館やイタリア商工会、イタリアのものを輸入している会社などが近いこともあり、オープン当初からイタリア人のお客さんが多く訪れています。

NAPDの看板商品であるピッツァフリッタは、もともと屋台からスタートした手軽に食べられるストリートフード。ナポリピッツァのひとつで、イタリアでもナポリ以外ではほとんど見かけないそう。実際、NAPDではじめてピッツァフリッタを食べたというイタリア人の方もいたとか。

揚げたての大きく膨らんだピッツァフリッタが運ばれてくる様子もテンションが上ります。

子どもの頃からサッカーをやっていた熊倉さんはマラドーナが大好き。それがきっかけでナポリが好きになり、18歳のときに半年間ナポリで生活。その後、都内で広告関係のお仕事をされていた熊倉さんは、一家で石垣島に移住しました。しかし、移住して間もなくコロナ禍に突入。そこで、大好きなナポリのサッカーを応援するYouTube配信をイタリア語でスタートしたところ、なんとこれが大バズリ。いまではナポリの有名人に。

そういった経緯もあり、NAPDでは現地の味を忠実に再現しているのが大きな特徴。有名ピッツェリアに足を運んで顔なじみとなり、その愛されキャラも生かして、特別にレシピを教えてもらっているというわけです。田町で現地ナポリの味を堪能できるなんて、嬉しいですね。

熊倉さんの推しはピッツァフリッタの「ナポレターナ」。リコッタチーズと、イタリアから輸入している燻製のモッツァレラチーズをたっぷり。さらにナポリではチコリという豚の煮込みにトマトソース、バジリコ、黒胡椒という組み合わせなんだそうですが、NAPDではチコリの代わりにサラミを使用。チーズの香りがとても良く、サラミの塩味も程よく、トマトソースとの相性も抜群です。

ピッツァフリッタ=揚げピザなので、もちろん具材を生地で包んで油で揚げているわけですが、これがなぜか全然重たくないんです。SサイズとLサイズがありますが。女性の私でもひとりでLサイズを食べられそう、と思うほど。生地を機械で練るのではなく手で練るのが、揚げた時の軽さの大きなポイントです。

私が個人的に気になるメニューは「勘違いしたピッツァフリット゚」。ナポリから車で1時間半ほどのところに、世界No.1シェフと言われているフランコぺぺ氏のお店があり、そこに「勘違いしたマルゲリータ」というピッツァがあるそう。具を載せ忘れて生地を焼いてしまい、あとから具を載せたことで生まれたメニュー。

熊倉さんがペペ氏に「何か料理を教えてほしい」とお願いしたところ、「これであれば」と教えてくれたのがピッツァフリッタ。ぺぺ氏のピッツァフリッタは生地を揚げてその中に具材を詰めるというもの。まさに「勘違いしたマルゲリータ」のピッツァフリッド版ということで「勘違いしたピッツァフリッド」というネーミングにしたそう。なんともユニークです。


ほかにも、神戸牛を使ったパスタなどピッツァフリッタ以外のフードも充実。ビーガンメニューもあります。豊富なドリンクメニューの中には、イタリア人が食前酒として飲んでいるスプリッツも。リキュールやスパークリングワインを使って現地と同じ味で提供。ピッツァフリッタとの相性も良く、ゴクゴク飲めてしまう危険な美味しさです 笑

お子さま連れの来店ももちろんOK(おもちゃプレゼントあり)。店内にはイタリア語のPOPやナポリの旗が掲げられていて、まるで現地のお店に来たかのような雰囲気。イタリア人のお客さんが店内で撮影した写真をSNSに投稿すると「今ナポリ?いつまで?」と言われることもあるんだとか。

厨房がガラス張りになっているので、注文したらぜひ厨房を覗いてみてください。ピッツァフリッタが膨らんで大きくなってくる様子を楽しめます。また、熊倉さんがとても明るく朗らかな方なので、楽しくお食事できること間違いなし。ぜひナポリ気分を存分に味わってみてくださいね。

シェア・送る