いつものように田町の情報を求めてネットをフラフラしていると。
Facebook上でこんな会社を見つけました。
どうやら田町に料理写真の撮影を専門にした会社があるようです。
うーんこれは面白そうだ。しかも、何だかオシャレな感じがする。
ということで、早速取材のお願いをしたところ、何とあっさりOKが。
どんな会社かなぁ~、楽しみだなぁ~、とウキウキしながら取材に向かいます。
場所は芝浦の海岸通り沿い。
以前紹介したTBWA HAKUHODOさんのように、倉庫をリノベーションしたオフィスのようです。
1階の入口はこんな感じ。早速、受付で指定された7階に、エレベーターで向かいます。
扉が開いて中に入ると・・・
そっけない外観からは想像の付かない明るくて温かな空間が。
コブ島ダイ子ちゃんのように
「あったかいんだからぁ~!」
と、キュンキュンしながら歌いたくなるのを堪えます。
そして、
え・・・キッチン!?
ここお店?フロア間違えた?と慌てていると
「あ、田町新聞さんですね。ごめんなさい、今お昼を作っているんでちょっと待ってくださいね〜」
という声が。何だか友達の家に遊びに来たような感覚です。
スタッフらしき方々が食事を作っている様子を見つつしばし待機します。
それにしてもみんなで一緒に食事を作って、なんかいい雰囲気だな~
しばらくすると・・・
「お待たせしました~、では、うちの代表が会社をご紹介しますね」
と現れたのは株式会社ヒュー広報ご担当の計盛(かずもり)さん(左)と代表の大手(おおて)さん(右)。
田町新聞
「あ!さっきご飯作っていたの社長さんだったんですね!」
大手さん
「はい、うちはアマナという会社のグループ会社でして広告写真や映像などを制作しています」
田町新聞
「アマナ、ってテレビ番組に出てくる写真でよく“アマナイメージズ”って見ますけど、あのアマナですか?」
©アマナイメージズ
大手さん
「はい、その通りです。アマナグループは全部で27の会社があり、社員は1000名を超えています」
ワオ、すごい、そんなビッグな会社だったんですね。
大手さん
「一般の方に広く知られているアマナイメージズは、広告や出版などで使う写真や映像などの素材を販売している会社ですね。我々、ヒューは食を専門にした広告写真や映像を制作している会社です」
田町新聞
「そういった会社って、かなり珍しいような気がするんですが?」
大手さん
「はい、確かに食を専門にしているフォトグラファーさんはたくさんいらっしゃいますが、組織としてやっているのは珍しいかもしれません。今は10名のフォトグラファーがいて、それぞれ表現する力や方向性が違います。絵具に例えると分かりやすいのですが、求められる内容によって、あるときは個のカラーを大切にして、またあるときは複数のカラーを組み合わせて、というように表現の幅が広いのがうちの強みだと思います」
なるほど、本物のプロが集まっているって感じだなぁ~
大手さん
「その特徴を表す1つのツールが名刺なのですが、うちはスタッフが裏面の色を自由に選べるんです」
田町新聞
「わ~、名刺もオシャレですね!」
大手さん
「メンバーが増えるにつれ、選べる色も減ってきちゃうけど 笑」
確かに、特に好きな色がある方は早めに入社したほうがよさそうです!
田町新聞
「ところで、さっきから気になってしょうがないのですが、この空間は何ですか?スタジオではなさそうだし・・・」
大手さん
「あ、ここはねスタッフ用のキッチンです」
スタッフ用のキッチン!?
大手さん
「スタジオは8面あってそれぞれにキッチンや冷蔵庫があるんですけど。どうしても撮影で余ったりする食材があるので。それをこの2つの冷蔵庫に入れておくんです。僕たちは“バラシ冷蔵庫”って呼んでいます。余った食材をバラすっていう意味ですね」
大手さん
「それで、スタッフは中にあるものを自由に使っていいことにしています」
田町新聞
「じ、自由に!?・・ごくり」
大手さん
「はい、お昼はこの中の食材なんかを使ってチームで食事を作るようになっていて。チームも特に作ったわけではなくて自然にできたんですけど。お米やパスタ、調味料もときどき補充しています」
な、なんておいしそうな、いや、素敵な会社なんだ・・・
田町新聞
「でもいったいなぜ??」
大手さん
「うちは食に関わる会社で、スタッフは当然みんな食に興味があるし、仕事にもつながるので」
太っ腹すぎる。太っ腹すぎるぞ!!
大手さん
「たいしたものじゃなくても、温かいものが食べられるとか、食べ物の匂いがオフィスにあるとか、結構大切だと思うんです」
そしてなんて優しいんだ。優しすぎるぞ!!
社長の笑顔が~太陽みた~いに~♪
あったかいんだからぁ~!
事務所で寂しくコンビニ弁当ばかり食べている田町新聞、すっかりあったまりました。
大手さん
「このオフィスは2年半前にできたんですが、デザインは長坂常さんという建築家にお願いしました。元々倉庫で無機質な空間だったのが、こうやって大きな木を使った巨大なテーブルなんかも提案していただいて、温もりを感じる空間になったと思います」
大きな丸太が埋まったユニークなテーブル。椅子なんかもいちいちオシャレです!
大手さん
「あ、そろそろサンマの炊き込みご飯ができたかな。田町新聞さんもどうですか?」
田町新聞
「えーーー!いいんですかぁ~~」
いや、薄々期待はしていたんですけど。喜びを隠しきれず、顔がニヤけてしまいます。
本日の大手チームの献立は・・・
旬のサンマをつかった炊き込みご飯に
野菜たっぷりの肉野菜炒め
そして、わかめとジャガイモのお味噌汁です。
社長自ら真剣な表情でご飯をよそってくれます。
みんなで運んで~
いっただっきまーす!!
小ねぎ、海苔、かぼすをお好みで乗せて・・うん、完璧!
ちょっといい感じの和カフェメニューみたい。
あーめっちゃうまーい!!
たっぷりのさんまにしょうががほんのり効いて、その旨みがごはんにしっかりしみてる。最高!
さすが食のプロ集団・・・
スタッフのみなさんが一緒に食べている姿を後ろから見ていたら、なんだか涙が出そうになりました。
みんなのせな~かが~家族みた~いに~♪
あったかいんだからぁ~!
俺、深夜に一人でラーメンとか食べてるもんな。
変わらなきゃ。。。
もちろん、クリエイティブなお仕事なので終電ギリギリまで働くほどお忙しいときもあるようですが、こうやって温かいご飯をみんなで一緒に食べられるだけで、違いますよね。同じ釜の飯を食べれば、スタッフの絆もさらに深まりそうです。
田町新聞
「でも、ご飯作ったり、片づけたりしていたら1時間くらいあっという間に過ぎちゃいませんか?」
大手さん
「そうですね。でも会社としてはコミュニケーションを取る時間として、ある程度はOKにしています。特にCGのチームなんかは一日中Macの前に座って仕事をしているので」
もうホント
あったかいんだからぁ~!
(すいません、マイブームなもので・・・)
本格的な茶器まであって・・・
これまた代表自ら、おいしい台湾茶を淹れてくださいました。
東方美人のいい香りと味、そしておもてなしにもうっとり。。
夏にはここでかき氷まで食べられるとか。
いやぁ、満足、満足!!では、今日はこれで・・・じゃなかった。
肝心のスタジオをまだ拝見していませんでした。
ということで、ここからは広報の計盛さんに社内を案内していただきます。
撮影スタジオは全部で8面あり、みなキッチンや冷蔵庫が付いています。
こちらのスタジオのキッチンには秘密がありまして・・・
このようにシートが簡単に外れて、撮影シーンに合わせて色を変えることができちゃいます。
カラーは全部で4色。雰囲気がガラッと変わりますね~
なかにはちょうど撮影中のスタジオも。プロの現場。緊張感が漂います。。
詳しくはお伝えできませんが、誰もが知っているあの飲食店のポスターやメニュー、あの商品のパッケージなどを撮影しています。
6階にはスタジオのほかにライブラリーと食器庫、休憩スペースがあります。こちらもオシャレな空間。ライブラリーには食に関する本がズラリ。食器庫には撮影に使うさまざまな種類の器が保管されています。休憩スペースはスタッフだけでなく、撮影の合間にお客さんが自由に使えるとのこと。
漫画の「美味しんぼ」も読み放題。
こんなかわいいソファまでありました。
と6階を見学していたら、これまた優しそうな男性がふらり・・・
この方はなんと株式会社ヒューの会長、中島さんでした。
女性陣が嬉しそうに中島さんの周りに集まってきます。
さすが会長!オーラが違う!!と思いきや・・・
中島さん、おもむろにケーキを取り出します。
あ、みんなにケーキ買ってきてくれたんですね。優しいなぁ。
中島さん
「いやぁ、今日はうまく焼けたか自信がないんだよぉ」
・・・え!?もしや会長の手作り??
計盛さん
「毎週月曜日は中島さんが、手作りのケーキをスタッフや訪れるお客さんのために焼いてきてくれるんですよ!」
ま、毎週??しかも3つもありますけど!!
かぼちゃのタルトに
レモンのパウンドケーキに
カシスとブルーベリーのベイクドチーズケーキが
その味が社内外で評判となり、最近では中島さん、“スイーツ紳士”と呼ばれているそうです。
もう、何なんでしょうかこの会社は!!
社長がご飯を作り、会長がケーキを作り、みんなにふるまう。
その優しさに田町新聞、頭がクラクラします。
田町新聞
「すごいですねぇ、これみんなご自宅で作られているんですか?」
中島さん
「うん、家の普通のオーブンレンジで。だいたい1個2時間くらいかなぁ。調子こいて4つ5つ作ったこともあるんだよ~、あっはっはっは!」
田町新聞
「さらっとおっしゃいましたけど、ふつう1個のケーキを作るのも大変ですよね・・・汗」
計盛さん
「そうですよ~、私なんかがパウンドケーキ作ると穴ができちゃうんですけど、中島さんはそんなことなくて。ホント上手なんです」
レシピ通り作ればいいんだよ、と謙遜しながら試食をする中島さん。
計盛さん
「ブルーマンデーって言って月曜日は会社に行くの、気が重かったりするじゃないですか。でもうちはみんなこのケーキを心の頼りに出社してくるんです 笑」
と、いうことで・・・
さっきご飯食べたばかりだというのに、3つもいただいちゃいました!
これがどれも激ウマ!!
いや、これホントお世辞じゃありません。
ひとくち食べるごとにもっと食べたくなるおいしさなんです。
普通に買って帰りたい。てかお店やってほしいです!
計盛さん
「いつか1階でカフェをできたらいいね~、なんて話もあるんですよ」
運河沿いですし、実現できたらいいですね~、もちろんケーキ食べに行きます!
自然と人が集まってきて会話が始まるのもいい感じです。
スイーツ紳士、ごちそうさまでした!!
ヒューさんのオフィスはビルの6階と7階ですが、続いて向かったのは・・・
屋上!
ここには芝生まで生えているんです。
撮影で使われた植物や
バーベキューグリルまでありました。
こんなステキなオフィス、実際に見てみたくないですか?
実はヒューさん、休日のオフィスを利用してワークショップを開催されているんです。
ちなみに田町新聞、先日開催されたワークショップ『満月とワインの素敵な関係』に参加させていただいたのですが、おいしいビオワインと食事に、興味深いお話など、大満足の内容でした。
「満月とワインの素敵な関係」では、冒頭でご紹介したキッチンが会場に。ビオワインのワークショップは今回で4回目。最近では定員を超える応募があるほど、人気イベントになっています。
自由が丘「ベイクショップ」の浅本さん(右から2番目)が月の満ち欠けと植物の関係、さらにはビオワインの特徴を分かりやすく解説。さらに、恵比寿にあるワインショップ「JAJA」のオーナー田中さん(右)がおいしいビオワインを紹介してくださいました。スタッフの方もみなさん笑顔でとっても親切!
ヒューさんが開催されているワークショップは会社のプロモーションや地域とのつながりが目的のため、どれも採算度外視でリーズナブル!気になる方はぜひ参加されることをお勧めします。
倉庫街にこんなステキな会社が・・・と
田町の魅力も再発見すること間違いなし!