あまりに美味しくて、お会計時に取材を直訴!芝商店街の「CURRY SHOP プチシャニ」はもう行った?

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昨年10月、芝商店街にオープンした「CURRY SHOP プチシャニ」。みなさんもう行かれました?遅まきながら先日ランチで伺ってきたのですが・・・

え、なっ、なにこのうまさ・・・!
すっごい好き〜〜〜!!

と食べながら興奮が抑えきれず、お会計と同時に取材を直訴。

オーナーシェフは突然、おっさんが必死の形相で訴えてきたことに戸惑いつつ、無事、後日取材を受けてくださることになりました。

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CURRY SHOP プチシャニのオーナーシェフ羽田野さん

田町新聞
「先日は突然失礼しました。早速ですがなんでここのカレーはこんな美味しいんですか!!」

プチシャニ 羽田野さん
(ま、また急!)そう言っていただけると本当にうれしいです。ただ実はカレー屋さんで修行したとかいう経験はなくて。好きが高じて独学で作っている感じですね。いろんなお店のカレーを食べ歩きしながら、自分で作ってみたものと味比べして、なんでこんな風に美味しくなるのかなと試行錯誤して・・・」

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こちらが、その美味しさに編集長が衝撃を受けたCURRY SHOP プチシャニの看板メニュー「ラムキーマ」

田町新聞
「え!独学でこんな美味しいカレーが!?す、すごい。よほどの研究熱心では・・・。そもそもどんな経緯でカレー屋さんをオープンすることに?」

プチシャニ 羽田野さん
「もともと自分のお店をやりたいなというのは漠然としてあったんですけど、2020年に40歳という節目の年になるので、思い切ってチャレンジしようかと」

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お店は芝商店街の通り沿いにある小さなビルの2階。大きな看板などはないので、注意しないと見過ごしてしまう可能性大

田町新聞
「なるほど。でもなぜカレーだったのですか?」

プチシャニ 羽田野さん
「それまで代々木公園のそばにあるハンバーガー屋さんで11年ほど働いていたんですが、まかないで年間300日ぐらいハンバーガーを食べていて。5〜6年目くらいからさすがに飽きてしまって 笑」

田町新聞
「きっと本場のアメリカ人より食べてますね・・・

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キャップにおしゃれメガネで今でもハンバーガーを作り出しそうではある・・・

プチシャニ 羽田野さん
「そのあたりから外食でカレーにハマって。とくに家の近所にあった某カレー店がすごい好きで」

田町新聞
「そうだったんですね〜。では、そのお店の味に影響を受けて?」

プチシャニ 羽田野さん
「はい、お話を伺ったら“南インドのカレーがルーツ”でそれを試行錯誤しながらオリジナルカレーとして出されているということだったので。じゃあその南インドの本場のカレーってどうなんだろうって。気になって行ってきました

田町新聞
「え!南インドに!?」

プチシャニ 羽田野さん
「はい、行っちゃいましたね。当時まだハンバーガー屋さんで働いていたので、5日間の夏休みを使って」

田町新聞
インド5日間って・・・

プチシャニ 羽田野さん
「結構、弾丸でしたね 笑 滞在が3日弱位で。そこで現地のカレーを食べ歩いて」

一見、物腰柔らかで物静かな感じだけど、さすが、自分のお店を持つだけあってバイタリティあるなぁ。

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ちなみにお店のフライヤーに使われているこちらの写真は、羽田野さんが当時現地で撮ってきたものだとか。写真のセンスもいい!

田町新聞
「実際、プチシャニをオープンするにあたってどうやってメニューとか決めていったんですか?」

プチシャニ 羽田野さん
「ここのお店をオープンする前に知り合いのツテで二日間限定で間借り営業したことがあって。そのときに、それまで自分で作ったカレーを色々見直しながらこれだったらお客さんに商品として出せるかな、というのを作ったんです。それがいまのカレーのベースになっていますね」

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こちらが現在(2021年2月時点)のメニュー。和風豆カレーはとくにやさしい味付けで、副菜などをセットにして「朝カレー定食」としても提供されています。朝からこちらのカレーを食べたら一日元気で過ごせそう。編集長は必ず来ると心に決めました

田町新聞
「プチシャニのカレーにはどんなこだわりがありますか」

プチシャニ 羽田野さん
「ホテルやリゾートの豪華なカレーというよりは、南インドに行ったとき路地裏でおばあちゃんがつくっていたようなカレーのイメージ。 “毎日食べられるカレー”を心がけています。スペシャル感はそんなになくてよくて、ふつうに美味しいって思ってもらえるとうれしいですね」

田町新聞
「あ〜、わかる〜〜〜!!なんかホッとするというか、毎日食べたくなる味なんですよね。かといってもの足りない味というわけではまったくなくて。あ〜、味をうまく表現できない自分がもどかしい・・・」

プチシャニ 羽田野さん
「ありがとうございます 笑 あんまり冒険しちゃうとカレーマニアの人にはいいかもしれないけれど、地元の方々に日常使いしてもらうのは難しいかなと思っていて。あまり何かが際立っているとかじゃなくて、バランスを考えて作っています」

南インドカレーというと、ひとつのお皿に複数のカレーや副菜が乗っているタイプがここ数年は人気ですが、差別化を図るため、また気軽に利用してもらう(価格を抑える)ため、あえてシンプルなワンプレートにしているのもプチシャニさんの大きなポイント。うん、すごくいいと思う!

もちろん、副菜を追加したり、違う種類のカレーを追加したり、自分なりにカスタマイズして豪華にすることもできます。

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「ラムキーマ」も旨味や辛味がガツンとくるのではなくて、食べ進めるごとにどんどん美味しくなって、ジワジワと汗をかいてくる感じ。なんか気持ちいいんだよな〜!

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カレーは大鍋で8割ほど作っておき、注文を受けてから一食分ずつ小鍋に移して仕上げていくスタイル

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お米はインドの長粒米バスマティライスと、北海道のななつぼしを半々でブレンドしたもの。パラパラとした食感で香りがあるインドのお米と、もちもちとした食感で甘みが感じられる日本のお米、両方の良さが出るそう

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例えばラムカレーの場合、自家焙煎したスパイスや鶏ガラスープを入れて煮詰め、器によそったら・・・

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針生姜、パクチー、紫たまねぎを乗せて、最後にコリアンダーを挽いて振りかけたら完成。あ〜食欲がそそられるいい香り!!

プチシャニ 羽田野さん
「なにか特別な調理法とか、材料を使っていたりするんですか」

プチシャニ 羽田野さん
「あ、いえ特別なことは何も。ただできるだけ丁寧にとは思っていて。例えばラムキーマのラムは最初、ひき肉でお肉屋さんから仕入れていたんですけど、あんまり食べごたえがないなと思って、いまは塊の肉を仕入れて、スジとか皮とかを取ってから自分で一センチ角ぐらいに手切りしているんですよ。それを豚のあらびきのひき肉と一緒に炒めて」

田町新聞
「お米のブレンドといい、結構手間がかかっているんですね〜」

プチシャニ 羽田野さん
「あと懐かしさや親しみを感じる味になるようにというところで、例えばラムキーマにはセロリとごぼうを入れているんですよ。コクなんかを出すのに、ヨーグルトや西京白味噌も使っています」

なんとそうだったのか!だからこんなに美味しいのか〜!
ってそんなにバラしちゃって大丈夫なの・・・汗

田町新聞
「そういえば、お店の名前“プチシャニ”の由来は?」

プチシャニ 羽田野さん
「聞かれると毎回説明に困っちゃうんですけど 苦笑
以前限定で出店した際にお店の屋号を出したほうがいいよってアドバイスいただいて、“サターン(土星)”ってお店の名前にしたんですよ。たまたまその時聞いていた歌のタイトルがサターンだったので」

田町新聞
たまたまで決めちゃった! 笑
でもそこからなぜ“プチシャニ”に?」

プチシャニ 羽田野さん
「このお店をやるに当たってインドの言葉を調べていたら、新しいがプティヤトゥ、土星がシャニといった発音だったのでこれを組み合わせた造語です」

田町新聞
「なるほど“新しいサターン”ということですね!お店のイラストがおばあちゃんだったので、勝手に小さな(プチ)おばあちゃんかなとか思ってました 笑」

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お店のロゴは、ハンバーガー屋時代の元同僚(現在はデザイナーやフォトグラファーとして活躍中)が作ってくれたそう

プチシャニ 羽田野さん
「あ、なのでおばあちゃんが持っているの実は土星なんですよ。それについては一回も突っ込まれたことないんですが 笑」

田町新聞
「あっ!ホントだ!!てっきりカレーのお皿か何かを持っているのかと思ってました。イラストかわいいですね〜」

田町新聞
「お店をこの場所にオープンしたのはなぜですか?」

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(こちらも人気店の)豚丼じゅじゅ庵さん横にある細い階段をのぼって2階が入り口

プチシャニ 羽田野さん
「なるべくいろんな方に召し上がっていただきたいという希望があって。色々と物件探したんですが、この場所はオフィス街と住宅街が混じり合っている感じがよかったんですよね」

田町新聞
「確かに、そう言われると面白い場所ですよね」

プチシャニ 羽田野さん
「オフィスビルに囲まれているのに急に商店街があって。私、この土地に縁もゆかりもないのですが、みなさんアットホームでやさしい方ばかりで、気さくに話しかけてくれますし」

田町新聞
「あ、そういえば。さっきお店の前でメニュー見て入ろうか悩んでいるがいたんですけど、たまたま通ったご近所の方が“ここのカレー美味しいのよ〜!”って紹介していましたよ。それでそのお客さんお店に吸い込まれていきました 笑 」

プチシャニ 羽田野さん
「ああ、ありがたい・・・笑」

田町新聞
「でも、ぶっちゃけはじめてだとお店の場所、気づきにくいですよね・・・」

プチシャニ 羽田野さん
「本当はノボリを立てたりとか、大きな看板を作ったりやりたかったんですけど。工事をしている間にお金がなくなっちゃって 笑
まぁでも主張しすぎないというか、控えめな感じがうちっぽくていいかななんて最近は思っています」

田町新聞
「確かに・・・店長の人がら、カレーの味とお店の雰囲気があっています。そしてなんか応援したくなるんだよなぁ」

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羽田野さんが実際に訪れた南インドの風景をイメージしたというカラフルでシャビーな内装。カウンター席が4席のほか・・・

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右奥には2名、4名が座れるテーブル席も

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本日のカレー(2種)は基本週替りで変更。八百屋さんからオススメの野菜が入ったら使ってみるなど、色々とチャレンジもしているそう。ちなみに最近つくったなかでは「マンゴーバナナポーク」が好評で、朝お店に立ち寄って「今日ある?」って確認していくお客さんもいるとか。これはぜひ一度食べてみなければ・・・

コロナ禍ながら口コミで人気は広がっていて、最近はお昼時に満席になることも。今後ますます混雑すること間違いなし!!まだ訪れたことがないという地元のみなさんはまず一度、早めに訪れることをオススメします!

あ〜原稿書きながらまた食べたくなってきた・・・

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CURRY SHOP プチシャニ

〒105-0014
東京都港区芝2丁目27-15 2F
TEL:03-6381-7517
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