こめいちベーカリー – “からだ”と“こころ”が喜ぶ優しいパン–

シェア・送る

東京タワーが見える三田通り(桜田通り)から一歩入った路地。どこか懐かしい雰囲気を感じる街の一角にある「こめいちベーカリー」はテイクアウト専門のパン屋さん。2022年4月にオープンし、早くも人気となっている話題のお店です。

店頭のショーケースには、「出汁食パン」や「昆布の佃煮パン」など、ほかでは見られない思わず目を引く商品が。どんな味なんだろう?と食べる前からワクワクする商品ばかりです。

代表の根深さんは港区出身。クリーニング店を営むお父さんの影響で、幼いながらに「手に職をつける」ことを意識するように。近所のパン屋さんの味に感動して「将来は自分もパン屋になりたい!」という思いを抱いたそう。しかし、学校に通い卒業後の進路を決める際は恩師の助言もあり、仕事の可能性の幅を広げるためにまず割烹料理店で修行することに。約10年間日本料理を学び、調理師免許やふぐ調理師免許なども取得しました。

その後、幼少期から抱き続けた「パン屋になる」という夢に近づくため、意を決して有名パン屋に転職。パンについてはまったくの未経験でしたが、運良くそこで一からパンの技術を学びます(当時は未経験で採用されることは珍しかったそう)。しかし、7年ほど経験を積んでも独立してやっていけるのか確信がなかなか得られなかった根深さん。そこで「コンテストで入賞できなかったら、パン屋になる夢を諦めよう」と意を決して、「パングランプリ東京」に挑戦。すると、初めてながら見事グランプリを受賞!そこで大きな自信を得た根深さんは、いよいよ自分のお店「こめいちベーカリー」をオープンさせました。

お店のコンセプトは「からだに優しい国産米粉のパン屋さん」。アレルギーがある知人から「米粉でグルテンフリーのパンをつくってほしい」という声を聞き、根深さんはゼロから米粉のパンづくりにチャレンジ。小麦でつくるパンとは技術も全く異なる中、納得のいくパンになるまで何度も試行錯誤を重ねて、こめいちベーカリーのモッチモチな美味しいパンは生まれました。商品の完成にはオープン日直前までかかったため、周囲からは「本当に大丈夫?」と心配されたそう。「お客様に美味しい商品を提供したい」という根深さんの強いこだわりを感じます。

割烹料理店で習得した日本料理の技術を活かし、和のテイストが組み合わされているのも、こめいちベーカリーの大きな特徴。丁寧にとった出汁を使用し、噛むとじんわりお出汁の風味がする「出汁食パン」は、ぜひ一度食べて欲しい逸品です。

ほかにも「きんぴらごぼう」や「ひじき」がたっぷりのった惣菜パンや、「鳥のつくね」を挟んだサンドイッチは食べ応え抜群。米粉生地とあいまって、まるで定食(ご飯とおかず)を食べているかのような満足感です。一番人気は「だし巻き卵」サンドイッチ。売り切れる日が多いそうなので、見かけた方はとてもラッキー!(取材当日も売り切れていました 苦笑)

お店のもう一つのこだわりが、米粉でつくった「パイ」。ほかの店舗では見かける機会が少ない米粉のパイも、根深さんが苦労してつくりあげました。さくさくの生地にカスタードやチョコレート、チーズなど、どれも美味しそうなラインナップです。

店名の「こめいち」は、「やはり日本人にとってはお米がいちばん」という思いが込められているほか、根深さんのお名前(タイチさん)にもちなんでいます。「例えば美味しいお出汁を使ったお味噌汁とパンのセットや、冷凍での通販など、チャレンジしたい事はたくさんあります」と語る根深さん。今後の新たな展開も楽しみです。

こめいちベーカリーを訪れるお客様さんは、パン好きな方はもちろん、グルテンアレルギーをお持ちの方も多いそう。「パンやパイを食べたいけれどアレルギーが・・」とこれまであきらめていた人にとってはまさに救世主と言えそう。美味しいだけでなく、からだに優しく多くの人を笑顔にするこめいちベーカリーのパン。みなさんもぜひ一度、ご賞味ください。

こめいちベーカリー

住所:港区芝3-14−11

Instagram:https://www.instagram.com/komeichibakery/

お店の営業時間は10:00-18:00。商品がなくなり次第閉店なので、お目当てのパンをゲットするには、午前中に行くのがオススメです。

シェア・送る